徳之島でも観測史上最高の35.9度が記録されるなど、猛暑が続く中、今年は台風が続けて小笠原諸島から関東へのコースを走り抜けていきました。
現在は台風9号が南側に発生し、進路を北に向け進んでいるところです。
先週、奄美大島のサンゴの白化の記事が新聞に掲載されましたが、徳之島でも当会の池村茂理事が2日間かけてサンゴの白化調査を行いました。
畦、母間、コバンシャ、喜念浜、面縄、検福の6ヶ所の海岸で調査を行ったところ、1998年の大白化と同じような状況であることがわかりました。
白化は枝サンゴが9割以上で、塊状サンゴなど他の種も半分以上が危険で深刻な状態のようです。
台風が発生すると私たちの生活には大きな支障が出るため、厄介な存在ではありますが、自然界においては台風も環境を整えるために欠かせないものです。
台風の接近がなく、海水が撹拌されないと海水温は下がらず状態は悪化し、サンゴたちにとっては地獄の海と化してしまいます。
生態系の崩れと共に、多様性の海がなくなってしまうかもしれません。
悲しいことに、6~7年かけて地道に行った移植で育ったサンゴもほぼ壊滅してしまいました。
年々厳しくなる気温の上昇や豪雨、台風のコースの変化など、ここ数十年で明らかに異常だと言える状況が続いています。
自然の前では人間はただただ無力で、今日明日でこの問題を解決することもできません。
では、私たちには何もできないのでしょうか。
太古の昔から長い長い年月をかけ、先祖が積み重ねてきた暮らしの上に、今の私たちがいます。
今直面している問題は、人間の暮らしが原因になっているものも少なくありません。
自分たちに何ができるのか、これからの暮らしをどう積み重ねていけば未来につないでいけるのか、みなさんにもこの機会にぜひ考えてみていただけたらと思います。