生き物に優しい運転を


日没が早くなり、アマミノクロウサギなどの夜行性の生き物たちの活動時間が増えてくる季節になりました。

この時期、巣立ちをした警戒心の薄い子ウサギたちが道路上に飛び出してくることも増えてきます。

夜間に山の近くを走る方は、運転スピードを落として走行していただくようご協力をお願いします。

徳之島の天城町にある当部集落では、長年、地域住民がアマミノクロウサギとの共生を目指し「クロウサギの里」として生き物に優しい集落づくりを進めてきました。

住民の努力もあり、近年、集落のいたるところでアマミノクロウサギの姿が見られるようになったほか、ケナガネズミやトクノシマトゲネズミなど、さまざまな希少種も確認されるようになりました。

2021年の世界自然遺産登録後、クロウサギを観察するために当部を訪れる人が急増しています。

毎週末、たくさんの車両が集落内を行き来し、それに伴いロードキルも発生しています。

希少種は集落に入る前から出てくることもあり、思わぬ場所から飛び出してくることがあります。

観察に行かれる方は、十分に注意して走行していただくようご協力をお願いします。

また、観察時にクロウサギを追いかけたり周辺の畑に立ち入ったりすることは、動物や住民に対する迷惑行為となり、場合によっては不法行為となります。

今後は、あがりまたの駐車場や観察小屋手前から歩いて観察するなどの観察ルールを検討していく必要がありそうです。

希少種とともに、集落の人たちの思いも大切にしていただければと思います。