ボランティア活動レポート


サシバの声が聞こえるようになり、徳之島にも秋の気配が感じられるようになりました。

シロアゴ防除作業のために全国から駆け付けてくれた学生たちもそれぞれ島を去り、虹の会も少し寂しくなりました。

今夏、全国6大学から徳之島のためにボランティアに参加していただいた12人の学生のみなさんから、それぞれレポートを提出していただいたので、一部をご紹介します。

【徳之島の印象…】

●海や山がすぐ近くにあるのでとにかく生物多様性が多く、本州と違いちょっと歩くと別な種類の生物や植物に出会えることがとても面白かったです。島の人達も優しくて、気軽に声をかけてくれたり海に連れて行ってくれたりしたので楽しい思い出がすごく増えました。

●素晴らしい、静かな島で、暇を潰す方法がたくさんある。

●台風の影響で物流やサービスなどが制限される。

●車がないと不便だった。

【虹の会の活動について…】

●虹の会の活動が実に多岐にわたる事を実感し、莫大な仕事量とその継続に驚愕・尊敬の念を抱いた。

●島の保全に情熱を燃やすスタッフやボランティアの献身的なチーム。地域社会との関わりは自然保護活動において見過ごされがちな部分だが、虹の会は学校の生徒などのステークホルダーを巻き込む良い活動をしている。

●どの活動も徳之島にとって大事なのに環境省や鹿児島県、島の自治体のサポートが乏しいのはもったいない。

●シロアゴガエルの防除について、経済面や体制の問題危機的である。

【自身の活動を振り返って…】

●特定外来生物を駆除する活動で授業だけでは分からなかった、島民に興味を持ってもらうこと、当事者の方達から聞くことができたこと。様々な経歴を持つ方達とお話ができたこと。

●様々な活動に参加し、関心のある活動の実情を学べた。

●初めてのボランティアでカエルの捕獲がとても難しかったです。捕まえることの難しさを知りました。

【徳之島で心に残ったこと】

ウミガメの脱出を観察/シロアゴガエルの防除作業/インドネシア講演会/地元の人に徳之島を知ってもらおうという活動/パトロール体験/海に頻繁に行けたし、海の生き物をたくさん観察できた/島の伝統的な祭りに参加できた/希少種を自分で見つけられるようになった/星空/島の美味しい食材を味わえた/自然に触れられる遊び/ヒメハブを踏んづけそうになったこと/喜念浜の朝焼け/出前授業で自然について伝えるお手伝いをした/外来種防除の現場を体験した/強い包容力とコミュニティ意識

【ボランティアの前後で自分が変わったところ】

●実際にシロアゴガエルの講演会や駆除活動に参加して今までより一層外来種による脅威や自然に対する配慮の必要性を感じました。

●ボランティア前は私の回りの生物はほとんど外来生物だったので生物多様性を未来に残すということはあまり実感がありませんでした。ボランティア後は少しでも未来に生物多様性を残したいと思いました。

●島の様々な人や同じボランティアに来てる学生との色々な会話を通して、より広い視野で物事が捉えられるようになったと思います。

【虹の会に望むこと、伝えたいことなど】

●もっと英語を話すボランティアを受け入れてもいいと思う。皆さんはとても思いやりがあり、翻訳ソフトを使って、安全情報など重要な管理上の注意事項のほとんどを伝えることができていた。

●私達学生の希望をたくさん聞いて叶えて下さり、観光で来ていたら味わえないような体験ができたと思います。ありがとうございました。

●やるべきことが累積する中で、協力して活動されている姿に頭が下がる思いです。お手伝いできたことは僅かですが、虹の会を応援しておりますし必ずまた伺います。

今夏の学生ボランティアの受け入れは初めての試みだったため、課題もたくさんありました。

しかし、学生のみなさんが徳之島でたくさんの体験と学びを楽しんでくださったように、私たちも彼らとの活動を通してたくさんの学ぶ機会をいただきました。

アンケートでは虹の会へ力強い応援メッセージもいただいたので、今後も頑張っていきたいと思います。ありがとうございました。