生き物のつながりを学ぶ


9月29日・30日の2日間にわたり、琉球大学名誉教授の伊澤雅子先生をお招きして、伊仙町の小学校2校と天城町の中学校にて出前授業を実施しました。

授業のテーマは「つながりあって生きる奄美・沖縄のいきものたち」。

徳之島に生息する生き物たちがどのように関わり合っているのか、また、それらをとりまく環境がどのようにつながり、支え合っているのかについて、わかりやすく解説していただきました。

先生が長年研究されてきたイリオモテヤマネコやオオコウモリについては、それぞれの生態や特徴を紹介。

なかでも、オオコウモリが受粉の媒介を担うイルカンダの実が、数年前に徳之島で多く見られたという事例を取り上げ、「オオコウモリがいないはずの徳之島で、いったい誰がイルカンダを受粉させたのか?」という話題には、子どもたちもとても興味を示していました。

また、アマミノクロウサギの骨の研究から明らかになってきた最新の情報なども紹介され、生き物について多角的に考えるきっかけとなったようです。

特に、小学校高学年の子どもたちが熱心にメモをとる様子が印象的で、「オオコウモリのように種子散布を手伝う生き物はいますか?」といった質問や、「小さなコウモリを見たことがある!」「イルカンダの花を見てみたい」「生き物に出会ったら、もっとよく観察してみようと思った」といった感想も聞かれ、非常に活発で有意義な授業となりました。