本年度、伊仙町内の小中学校11校で取り組んでいる環境教育事業が、いよいよ大詰めを迎えています。
まだまだ暑さの残る14日には、面縄中学校の1年生が喜念浜で外来種の駆除作業を行いました。
最初に、集合場所となった喜念浜の駐車場で、重点的な外来種対策の対象になっている植物などについて学びました。
駐車場のすぐそばに、ポトス(オウゴンカズラ)、ギンネム、アカギ、ガットン、モクマオウなどの厄介な外来植物が、大きく枝を広げて立っています。
あらかじめ準備していたセイタカアワダチソウやノゲイトウなどと併せて、認定ガイドがそれぞれの特徴を解説しました。
さまざまな外来植物が生い茂る喜念浜。
昨年度はポトスの駆除に汗を流した面縄中の生徒たちですが、今年はモクマオウの駆除に挑戦しました。
喜念浜のモクマオウは、昭和の初めごろに防風林や防潮林の目的で植えられたとされています。
乾燥や塩害に強く、成長が早く、根を張る力が強いのが特徴です。
種は風によって浜一帯に広がり、砂浜のあちこちで、数センチから数十センチの小さな苗木が自然のままに育っていました。
モクマオウが大きく育ってしまうと、浜の面積がどんどん狭まり、産卵のためにやってくるウミガメが上陸できなくなってしまいます。
今回の作業はおよそ1時間でしたが、生徒たちはまだまだ熱い砂浜にしゃがんで、額に汗して一生懸命に引き抜き作業に取り組みました。
人の手で引き抜ける膝丈ほどの小さな苗木でも、長く張った根が見られ、その生命力の強さがよくわかります。
胸の高さで幹が人差し指ほどの太さになったものになると、中学生男子でもなかなか抜くことができません。
生徒たちは、外来種駆除の大変さを身をもって実感したようです。
最終的には、軽トラック1台分を回収しました。
徳之島の中でも、ウミガメの上陸数がトップクラスを誇る喜念浜。
10年後、20年後もウミガメが安心して産卵に訪れられるよう、この活動が浜を大切に思うきっかけとなれば嬉しく思います。









