今年度、虹の会ではセブンイレブン事業でさまざまな分野の専門家の先生をお招きし、島内の小中学校・高校へ出前授業に出かけています。
今回は、世界で活躍されているウサギ研究の第一人者である山田文雄先生が徳之島に研究を兼ねて来島されていたため、小中学校での出前授業や一般住民向けの集落座談会への協力をお願いしました。
1月12日の伊仙町立馬根小学校での出前授業を皮切りに、小中学校5校と3集落でお話をしていただきました。
出前授業では、アマミノクロウサギの生態や特徴について解説。

子どもたちからは、「クロウサギの活動期はいつ?」「クロウサギはなぜ黒いの?」などウサギ博士にたくさんの質問が飛び出しました。
先生が作成した「森のどうぶつたちの緊急会議」という紙芝居の実演は、子どもたちも真剣な表情で見入っていて、ネコの飼い方などについて質問が出ていました。
次々と質問する子どもたちに、先生も一問一問ていねいに答えてくださいました。
クロウサギの生息域に近い集落で実施した座談会では、クロウサギの特性の他に犬や猫の適正飼養やネコが媒介するトキソプラズマについても紹介しました。

住民から「ウサギはどれぐらいジャンプできるのか」「ネコが牛舎で飼えないのであればどういった対策ができるのか」といった質問がありました。
先生は、「希少種の特性を理解すれば、農業被害の対策なども効果的な方法が見えてくることがある。」「希少種に近いエリアだからこそ、人間側が話し合って共生の道を模索してほしい」と、地域への理解を求めました。
12年に一度のウサギ年だからこそ、私たちの身近な場所で暮らすアマミノクロウサギについて改めて目を向け、仲良くできるようなアイディアを出し合っていけたらいいですね。
※島内の広告で企画した、アマミノクロウサギに関する山田先生の一問一答を、当会ホームページの「資料アーカイブ」に掲載しています。是非ご覧ください。